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8K時代でもスチルカメラマンは必要?FUJIFILM X-Systemで挑むNetflixの撮影現場

8K時代でもスチルカメラマンは必要?FUJIFILM X-Systemで挑むNetflixの撮影現場

Netflixの大規模制作現場の舞台裏から、スチルカメラマンの重要な役割とその仕事に密着したレポートが届きました。長年の経験を持つプロカメラマン、Raymond Roemke氏が、自身の携わったNetflixドイツ制作シリーズ「Das Signal」の撮影事例を通じて、高精細な8K動画が普及する現代においても、なぜスチル写真家が不可欠であるかを解説しています。

本稿では、Roemke氏がFujifilm X-Systemをどのように活用したか、その具体的なワークフロー、そして「単一のフレーム」を捉える専門性が、映像作品のプロモーションにおいてどのような価値を持つのかについて深掘りします。技術的な側面から、写真家独自の視点の重要性まで、スチル写真の魅力を再認識させる内容となっています。

この記事のポイント

  • Netflix制作シリーズ「Das Signal」の舞台裏で、スチルカメラマンが活躍。
  • Fujifilm X-H2とX-Systemが撮影機材として使用され、その性能が評価された。
  • スチル撮影におけるRAW現像ワークフローの詳細と、DxO PureRAWの活用法を紹介。
  • 8K時代においても、シネマ映像からのフレームグラブではスチル写真家の代わりにはならない理由を解説。
  • スチルカメラマンは「単一のフレーム」に対する独自の感覚を持ち、これは技術では置き換えられないと指摘。
目次

スチルカメラマンの役割と重要性

プロカメラマンのRaymond Roemke氏は、15年以上にわたり映画やテレビ制作のスチルカメラマンとして活動しています。この役割は、フォトジャーナリストやウェディングフォトグラファーの仕事に類似しており、特定の状況下で物語と人々を迅速に捉えることが求められます。具体的には、撮影中のシーンを記録するフィルムスチル、俳優のヘッドショットやポートレート、ロケーション撮影、そして作品のグローバルマーケティングで使用されるポスターやキービジュアルのための広告撮影など、多岐にわたる業務をこなします。

Netflix作品「Das Signal」撮影現場での挑戦

2022年末、Roemke氏はドイツのNetflix制作シリーズ「Das Signal」(The Signal)のユニットスチルを担当する機会を得ました。ミュンヘンとその周辺で6日間の撮影が行われ、その間に約9,000枚の写真を撮影したと報告されています。

使用機材とFujifilm X-H2の導入

大規模で複雑な撮影では、通常、Fujifilm f/2.8ズームレンズ3本を主に使用します。屋内撮影では、さらに2〜3段の余裕が必要なため、単焦点レンズも活用されました。この撮影時、Fujifilm X-H2が発売されたばかりであり、Roemke氏はドイツで最初期にX-H2を入手したカメラマンの一人として、早速現場でその性能を試しました。40MPセンサーは、厳しいセット条件下で迅速に作業を進める際に、詳細なクロッピングに十分な余裕を提供し、非常に貴重な機能であったと述べています。

Raymond Roemke氏のRAW現像と編集ワークフロー

Roemke氏は常にRAWで撮影し、カメラのプレビュー設定はClassic Chromeに固定しています。ISOとホワイトバランスの設定は、現場の撮影監督が使用する設定に合わせることが多く、また、カメラ部門から提供される現像済み映像のサンプルを視覚的な参考にしています。

現像手順

  • Lightroom: 基本的な調整と画像のカタログ化を行います。
  • DxO PureRAW: 最初の選定画像をDxO PureRAWで処理します。Roemke氏の経験では、Lightroom単体よりもFuji X-Trans RAWを格段に良好に処理し、特に高ISO設定ではフルサイズシステムのアウトプットに匹敵する素晴らしい結果が得られると評価しています。
  • Photoshop: 最終的なハイエンドレタッチを行います。良好な日には、5〜10枚の画像を高品質に編集できると述べています。

「Das Signal」の場合、処理済みの全画像はハードドライブでロンドンのポストプロダクション会社に送られ、その後Netflixと協力して最終的なプロモーション用ショットが選定され、マスターカラーグレーディングが適用されました。

8K時代におけるスチルカメラマンの必要性

シネマカメラが8Kで撮影できる現代において、スチルカメラマンがまだ必要なのかという疑問がしばしば提起されます。予算の制約により仕事は厳しくなっているものの、シネマ映像から直接スチル画像を抽出する「フレームグラブ」は、めったに満足のいく結果をもたらしません。

フレームグラブの課題

映画カメラは24フレーム/秒または25フレーム/秒で、シャッタースピードが遅いため、動きのブレが生じやすいという特性があります。そのため、印刷物やキーアートとして使用するためにシャープネスを出すには、多大な労力が必要となります。

スチルカメラマン独自の視点

さらに重要な点として、スチルカメラマンは「単一のフレーム」に対する全く異なる感覚を養っています。これは「動くシーケンス」で考え、作業する撮影監督とは異なります。 Roemke氏は、瞬間のフィルムシーンの中で、単独の写真として機能するものとしないものを直感的に見極める能力は、テクノロジーでは置き換えられないと強く主張しています。

編集部コメント

Netflixの大規模制作における舞台裏を覗く本記事では、スチルカメラマンRaymond Roemke氏が、自身の豊富な経験を通じてその重要な役割を解説しています。高精細な8K動画が主流となる現代においても、なぜスチル写真家が不可欠なのか、そして彼らがどのように「単一のフレーム」に命を吹き込むのかが鮮やかに描かれています。特に、Fujifilm X-H2とX-Systemを用いた具体的な撮影事例や、DxO PureRAWを活用したRAW現像ワークフローは、実践的なヒントとして多くの写真愛好家やプロフェッショナルにとって興味深いでしょう。Roemke氏の言葉からは、単なる記録を超え、写真家独自の視点と技術が映像作品のプロモーションにおいて決定的な役割を果たすことが示唆されます。本記事は、進化する映像制作環境の中でスチル写真の価値を再認識する機会となるでしょう。

本記事は海外メディアで公開された情報を参考に、日本向けに内容を整理・要約しています。

参考記事:Why Frame Grabs Can’t Replace a Still Photographer – Behind the Scenes of Netflix’s »Das Signal«: Shooting Stills on the Fujifilm X-System

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